肝臓とアルコールの深い関係

肝臓の病気の一つに「アルコール性肝炎」というのがあるほど、アルコールと肝臓には深い因果関係があります。世間的にもアルコールと肝臓の関係は広く認知されていて“お酒を飲みすぎると肝臓を壊す”ということは常識になっていますね。
今回はこの因縁深い肝臓とアルコールについてもっと理解を深めていただくための回にしたいと思います。

 

それではアルコールが体内に取り込まれるとどのような経緯をたどって代謝されていくのかについて見ていきましょう。
まず、胃や小腸から吸収されたアルコールは血液に乗って肝臓へと運ばれます。肝臓では「アルコール脱水素酵素(ADH)」の働きによって「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。このアセトアルデヒドという物質は毒性の強い物質で、二日酔いの原因と成る物質として知られています。その後アセトアルデヒドは再び肝臓内で「アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)」によって酢酸となり、最終的に水と二酸化炭素にまで分解されていきます。

 

 

ここである疑問を抱いた人はいませんか?
『どうして肝臓内で水や二酸化炭素に分解されるアルコールが原因で頭痛や吐き気などの二日酔い症状が起こるの?』
という疑問です。


 

確かに全ての分解過程が肝臓内だけで終わってくれればこうした症状は出てくることはありません。しかし、実際には血液は猛スピードで身体中を巡っています。成人の血管を全てつなぎ合わせるとおよそ地球を一周半するほどの長さになると言われています。このとてつもなく長い距離を血液は1分足らずで一周するのですから、そのスピードたるやジェット機など足元にも及ばないほどの高速になります。
肝臓には非常に多くの血管が接続していて身体中の血管が肝臓に集約し、そこで分解、再合成された物質が再び血液に乗って全身を巡るような作りになっています。

 

つまり、肝臓内では血流を止めないように少しずつ分解や再合成などの化学反応が行われているということになるのです。したがって、お酒を飲むとまずはアルコールの状態で血流に乗って身体中を何周か巡りながら肝臓を通過するたびにアセトアルデヒドに分解され、アセトアルデヒドも同様に身体中を巡りながら酢酸に分解されていきます。そして最終的に水と二酸化炭素になるまでこの作業が繰り返されることになるので、肝臓から離れたところでも二日酔い症状(頭痛や胸焼け、吐き気など)が発生するということになります。

 

体内で合成されるアセトアルデヒドの量は摂取したアルコールの量に比例しますので、大量飲酒は飲んだ分だけ体にとって毒になるという理屈になります。また、欧米人に比べアルコールを分解する酵素の量が少ないと言われている日本人ではアルコールが無害な物質にまで分解されるまでの時間が長くなってしまうのでそれだけ肝臓に負担がかかることになります。
ただでさえ不眠不休で働いている肝臓にとってアルコールの分解という作業が加わるのは相当の負荷がかかっているということになります。

 

そんな肝臓の働きをサポートしてくれるのが「タウリン」や「オルチニン」という有効成分を主成分とした肝臓系と呼ばれるタイプのサプリメントなので、お酒が好きな人は肝臓をいたわるためにも積極的に導入することをお勧めします。